梅しそ雑記

私自身の興味にまみれた自己満ブログです

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震災遺構の小学校に行ってきました

今日で東日本大震災から13年目。もうそんなに経ったのかという気もしますが、

そういえば被災地にはこれまで訪れたことがありませんでした。

先日宮城に行く計画をしていた際、松島以外でどこか無いかなと考えて

地図を見ていた時、少し先に行けば石巻があることに気が付き、復興後の被災地に

興味がわき行ってみることにしました。

本当は時系列順で旅の様子を書く所なのですが、今回は奇しくも3.11近くに

被災し保存されている小学校を見てきたので、その時のことを書こうと思います。

 

途中経過はまた後日書くことにして、神社のお参りもかねて日和山公園に来ました。

道中そこまで標高が高いとは思わず、ちょっと後悔したのですが

ここから見下ろした雪に覆われた沿岸部には心を奪われました。

東京以外で雪を見たことが無かったので、こうして街が銀世界に覆われているのは

とても新鮮でした。

同時に、近くの柵に設置してあった震災前の様子を撮った写真のパネルを見て、

心が締め付けられました。

写真に写っている家々が無いところを見ると、津波の被害が窺い知れます。

それから長い階段を降りていくと、おそらく津波後に整備された新しい区画の道に

出ました。

小学校を探しながら周りをきょろきょろしていると何だかやたらとお墓が多いことに

気が付きました。

少し考えて、たくさんのお墓→津波の被災地→被害者の方達のお墓と

と妄想が膨らんでいたのですが、どうやら元々からのお墓だそう。

震災のときは倒れたりして大変だったようですが。

雪道だったこともあり足元に気を付けながら、なかなか小学校が見えてこないなと

思いつつ、グーグルマップを見るとすぐ真横にある建物がその小学校でした。

あまりに当たり前に建っていたので気が付いた時は本当に驚きました。

石巻市立門脇小学校。

割れた窓ガラスや剥がれた外壁等がそのままになってて、痛々しい状況です。

建物左側からは中が覗けるようになっていて、震災当時そのままの

状況を見ることが出来ました。

外壁のダメージは全部地震によるものなのかな?と思っていると、解説の看板に

答えが書いてありました。津波火災による延焼とのことでした。

建物の右側には当日の津波の高さを表した表示が。

一段高くなっている小学校でこの高さまで津波が来たのなら、巻き込まれたら

本当にひとたまりも無いなと思いました。

 

小学校に隣接して展示館があるので入館することにしました。入館料600円。

展示館に入るとすぐに体育館になっていて、津波に流されたという車両が

展示されていました。

金属でできていて頑丈なはずの車両が、ひしゃげてボロボロになっている姿には

言葉を失いました。正確には「うわぁ」とか間抜けな声が出ていたように思います。

石巻市の被害を示したパネルがありました。

市町村別では津波による浸水面積も被害者も一番多かったんですね…

それから一度外に出て小学校の裏手に回り、中を覗けるように足場が作られていました。

在りし日のことは分かりませんが、机や椅子等があり確かにここでは

人の活動があったのだと思うと胸が締め付けられる思いでした。

足場の階段を上がりきると海のほうに開けた窓?がありました。

3階の高さなのでそこそこな見晴らしです。アングルは違いそうですが、

近くに震災前の写真パネルがありました。この家々があの津波で…

 

再び建物に入ると被災者の方の体験談を元に書かれたという詩が展示してありました。

どれも心に響いたというか、学校の惨状を見た後だったこともあり

情緒がボロボロになってきました…

その先は小学校の被害状況などを解説したパネルがあり、被害を受けた設備などの

展示がされていました。

途中地震の解説をしたコーナーや特設展示等を見ながら、最初の体育館に

戻ってきました。

そこにはがんばろう!石巻の看板が。有志の方が作成したものの初代のようです。

今もあるようですが、今回は時間が無くて寄ることができませんでした…

展示物の最後には仮設住宅がありました。中に入ってみましたが本当に狭くて

被災された方々は本当に大変だったんだな、と思いました。

 

最後に展示図録を購入しました。なんか少しでもお金を落としておきたいと思いまして。

絵本みたいな表紙でなんかいいなと思ったのもありますが。

www.city.ishinomaki.lg.jp

 

展示自体は載せたもの以外にもいろいろあったのですが、情緒が安定しなくなってきたので

後半は駆け足気味で見てしまいました。

 

東日本大震災の被災地を訪れるのは今回が初めてだったのですが、気楽な感じで

訪れたのが申し訳なくなってきました。

震災の爪痕を目の当たりにして、被災された方達の想いとか色々と感じさせられました。

同時に現地で感じた感情を上手く言葉に出来ないのが悔しくなって来ました。

 

書き始めると取り留めが無くなりそうなのと、いつものスタイルとは

だいぶ違う感じになってきたのでこの辺りにしておくことにします。

深い理由もなく取りあえず寄ってみよう、くらいの気持ちで行ってしまいましたが

行ってみてよかったなと心から思います。

最後に展示の終わりにあったパネルを載せて締めたいと思います。